[本] 秘闘 奥右筆秘帳



併右衛門の娘、瑞紀に婿取り話がついにやってきた。
黒幕は併右衛門を取り込もうとする、松平定信。
御前と冥府防人は憎き敵の定信排除のために、一つ罠をしかける。
それは、徳川家基の死について。
定信はさっそく併右衛門に調査を命じるのだが――


この巻では、色々と人物の立ち位置が徐々に変ってきているような感じ。
松平定信が併右衛門を味方に取り込もうと、圧力をかけていき、ついに捨てようとしていく所がなかなか。
政治的な判断かと思いつつ、実は結構感情にまかせている風が見えたり。

一方の併右衛門は、隣の家の次男である衛悟を後を託す男と見るようになっていき、衛悟はそれに心から応えようとしていく。
特に衛悟が出る箇所はなんだかすっきりしてますが、他の所が腹黒い。

そして、家斉がいい。ただの将軍様ではないすごみを出している。


しかし、この巻の白眉はそんな所にない。
なぜ、家基が死なねばならなかったのか――
その回答がすばらしい。
こんな説は見たことがないが、異様な迫力をもって示される。

家斉は定信に語る。

 「将軍家の歴史を紐解けばいい。長子の末期はすべて哀れだ」


まさに狂気。
この巻の印象はすべてこれで吹っ飛びました。

いや、すばらしい。

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